首都圏のエコシステムから全国展開の礎を築く
【採択企業インタビュー】
株式会社コモニー/2020.6.17

福岡発のスタートアップであるコモニーは、サービスの全国展開を視野に入れ、2020年3月からスタートしたNEXs Tokyoの第一期支援プログラムに参加しました。「福岡で軌道に乗った事業は東京などの大都市でも成功するチャンスがある」と語るCOOの森永康平さんに、プログラムに参加されたきっかけや今後の展望についてお伺いしました。

株式会社コモニー

代表取締役:藤原 秀司
所在地:〒812-0008 福岡市博多区東光2丁目8-32
事業内容:電子ギフトチケットの販売
URL:https://commoney.jp/

送金することなく他者の代金を支払える電子チケットサービス「commoney(コモニー)」

電子チケットを発行して、使った分だけお支払い。
「自宅にいながら彼女のランチをおごってあげる」「遠くに住んでいる孫に本を買ってあげる」
もちろん「自分で使う」こともできる。
キャッシュレス社会の新しい支払い方プラットフォームです。

電子チケット決済サービス「コモニ―」

電子チケット「commoney」でキャッシュレスのイノベーションを起こしたい

― 2017年に創業したコモニ―、主な事業はスマホアプリを利用した決済サービスだそうですね

はい、専用のスマートフォンアプリで電子チケットの発券や受け取りができるサービス「commoney(コモニー)」を展開しています。このチケットはメールやSNSを通じてご家族やご友人に送信できるほか、利用上限額や有効期限も自由に設定できます。
チケットを使う際はQRコードをレジで提示するか、お店にあるQRコードをスキャンするだけで、おつりは次回分に繰越できます。買い物の履歴もスマートフォン上に残るため、お金の管理も簡単です。
スマートフォン決済をめぐっては様々なサービスが登場していますが、電子チケットを扱う企業はまだ少なく、国内外で成長の可能性を感じています。
2019年12月には福岡県北九州市のふるさと納税の返礼品として、地元のタクシー会社様に私たちのサービスを導入いただき、好評を博しました。
参考:ふるさと納税の返礼品としてコモニーチケットの提供

NEXs Tokyoを通じて首都圏に集まる人やモノを最大限に活用したい

― 2020年には東京都が運営するスタートアッププログラム「NEXs Tokyo」(新たな試みに挑戦する全国各地のスタートアップを支援するプラットフォーム)の第1期生に採択されましたが、意気込みや期待感はいかがでしょうか

コモニ―はサービスの全国展開を目標に掲げており、東京都外で活動するスタートアップを対象とした5ヶ月間の事業加速コース「DIVE」に3月から参加しています。
東京都が主催するプログラムへの参加が決まったことで、周囲からの信頼度の向上にもつながるのではないかと期待しています。NEXs Tokyoという事業を通じて、様々な企業や自治体などとのコミュニケーションの場を積極的に利用していきたいと思います。
コモニ―の創業の地である福岡市は、すでに一定規模の市場が形成されています。そのため福岡で成功したビジネスは、同じく市場規模が大きい大阪や東京でも十分に通用すると考えています。ただ、そうした思いはあるものの、地方では投資家の数が限られているため他の市場への事業展開が難しい点が課題のひとつだと思っています。
今後はプログラムを通じて、投資家とのつながりも広げていけたら嬉しいですね。私たちも事業の拡大を見据えて資金調達を目指し、首都圏に集まる人やモノ・資金や情報を最大限に活用していきたいと思います。

NEXs Tokyoは専門外の分野をプロに学ぶことが出来る貴重な場所

― 現段階でのプログラムの感想・感触はいかかでしょうか。

経営や新事業に関連する幅広いテーマのレクチャーから、多くのことを学ばせていただいています。
これまであまり専門ではなかった分野を体系的に学べる機会は、とてもありがたいですね。現在はブランディングやマーケティングに関する新しい知識を吸収しています。特にスタートアップの場合だと、目の前の仕事で精一杯になってしまい、新しいことをしっかりと学ぶ時間を作るのが難しいと思います。だからこそNEXs Tokyoのレクチャーやワークショップは非常に重宝しますね。専門の担当者からの個別のメンタリングでは、次のステップにつながるような具体的なアドバイスをいただいています。
加えて、プログラムに参加している他の企業の皆さんとの出会いは、今後も大切にしていきたいですね。採択された当初はあまり気にしていなかったところですが、それぞれ違う分野で活躍しているメンバーと率直に意見交換ができる機会はとても貴重だと感じています。
私だけではないと思うのですが、経営者は孤独なものなので、気軽に悩みを共有できる場があるというだけでもありがたい気がしていますね。

事業の広域展開には長期的な目標やビジョンをしっかりと持つことが重要

― 東京への進出を考えているスタートアップに向けて、アドバイスをお願いいたします。

事前に何もコネクションがない状態で東京へのサービス展開を考えるのは、あまりおすすめできません。
地方から東京に出張する際は一定のコストもかかりますし、初見で話をしただけではなかなか具体的にビジネスを進めるのも難しい。だからこそしっかりと目星をつけてから、東京への進出を戦略的に考えることをおすすめします。
これまでの経験を振り返ると、長期的な目標やビジョンをしっかりと持つのも重要だと認識しています。私たちは福岡からビジネスを始めましたが、目先の売り上げばかりにとらわれてしまい、本来計画していたサービスの展開が思うようにいかずに悩んだ時期もありました。
目の前の仕事ばかりに重きを置かず、長期的なスパンでビジネスを成長させていけたら、より面白い事業ができるのではないでしょうか。

ふるさと納税での活用実績を活かし地域活性化などにも取り組んでいきたい

― 今後の展望をお聞かせください。

既に福岡県の北九州市ではふるさと納税の返礼品としてご利用いただいているように、私たちのサービスは地方自治体と相性が良いと考えているので、今回のプログラムを通じて行政の方々と具体的に話を進めていきたいですね。
コモニーの電子チケットは使用できる地域・場所を細かく指定できるため、例えばふるさと納税の返礼品や地域通貨のような形でその地域内においてのみ使用できる電子チケットを発行することができます。この仕組みをうまく活用して、観光客の集客・消費者向けマーケティング・地域の産業活性化へとつなげることもできるはずです。
今後は新規事業を更にスピード感をもって進めていけるよう、NEXs Tokyoのリソースを大いに活用して着実に前進していきたいと思います。